ダニ防除のために「炭酸ガス処理」を行います。1コンテナに80株の苗を入れ、アルミ蒸着シートで覆い、24時間、処理します。苗に付着しているダニの卵や幼虫、成虫を炭酸ガス処理により窒息させます。この処理を行うことにより、健全できれいな状態のまま、定植が出来、圃場にダニを持ち込まないことにより、ダニの防除回数が「半分以下」に削減出来ます。
「炭酸ガス処理」が終わったら大型冷蔵庫へ入庫し、低温処理「株冷」を行います。
「株冷」は、いちご苗を一定期間「低温状態」に置き、株の中の「花芽形成」を促進させます。冬が来たと思わせ、花を咲かせるための準備が始まります。この処理を行わないと「クリスマス」前に、大量のいちごを出荷することが出来ません。
今回の処理は「株冷3型」と呼ばれている作型です。8月20日~9月10日までの20日間冷蔵庫に入れます。温度は最初は10℃からスタートし、その後、10℃~15℃~18℃に設定して行きます。期間中、2回陽光処理(外に出して太陽の光を当てる)を行い、同時に潅水も行います。低温処理が終わったら9月10日に定植を行います。この「株冷3型」では、11月上旬から出荷がスタートします。
その後の作型は「株冷4型」:8月25日冷蔵庫入庫、9月15日定植、11月中~下旬出荷開始。
「株冷5型」:8月30日冷蔵庫入庫、9月20日定植、11月下~12月上旬出荷開始。
「普通ポット栽培」:9月25日定植、12月上~中旬出荷開始となります。
文・取材:安武 清治
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